営業ごとに焼肉ロースターを掃除していると思いますが、きちんと隅々までできているでしょうか?
しつこい油汚れや、日々の営業の忙しさに追われ、しっかりとした掃除やメンテナンスができないこともあると思います。
特に無煙ロースターやダクト周りの掃除を放置してしまって、細かい汚れが溜まっている店舗は少なくないでしょう。
つい放置しがちですが、無煙ロースターの掃除やメンテナンスをしていると得られるメリットはたくさんあります。
ただ単にきれいになるということの他にもうれしいことがいくつもあるので、今回ご紹介するメリットをしっかり押さえてご自身の店舗運営に活かしていきましょう。
焼肉店では多くの店舗が使用している無煙ロースターですが、きちんと掃除やメンテナンスをすることで主に上記の3つのメリットを得ることができます。
どれも店舗に役立つものなので、詳しくご紹介していきます。
これを読んでいただければ、長くお店を続けていきたい方にとって、無煙ロースターの掃除が大事なことだと気づくでしょう。
無煙ロースターが汚れているよりは、きれいな方が利用していて気持ちがいいですよね。
ご来店するお客様は意識していなくても、実は細かいところまで見ているものです。
一見、目に付きにくいような場所でも丁寧に掃除をしていると口コミなどの評価に繋がります。
一方、掃除を放置していると衛生面で非常に問題になってきます。
臭いの原因や、害虫、ねずみの発生の原因になり、不衛生な環境は食中毒の危険性も高まることに。
食中毒で営業停止といった騒ぎにならないよう、無煙ロースターやダクト周りはきっちり掃除しておきましょう。
無煙ロースターを使用していると油汚れや煤などでダクトに汚れが溜まります。
そうすると煙を吸う能力が下がってしまい、店舗の外へ効率のいい排気ができなくなってしまうのです。
店内にこもりがちな熱気や煙は、エアコンや空気清浄機などの稼働を増やし、余分な電力を使ってしまうので光熱費も圧迫することに。
それだけでなく、掃除が行き届いていない状態では吸気機能に負荷を掛けた状態が続いてしまうので、無煙ロースターやダクトの寿命を縮めてしまう恐れがあります。
そのため無煙ロースターやダクトを清掃をすることは省エネにも繋がると言えます。
先述したように、無煙ロースターやダクトの掃除、メンテナンスがしっかり行われていないと、油汚れや煤などが溜まります。
油を含んだ汚れは、何かのきっかけで舞い上がった火の粉により、引火して火事になってしまう恐れも。
通常は火事が起こると、ダクト内のダンパーが作動して火災の広がりを防ぎますが、汚れが溜まっているとダンパーの動作を妨げてしまうことがあります。
ダンパーが上手く作動しなければ火災を止めることができず、建物すべてに広がるリスクが生まれます。
このようなリスクを下げるためにも無煙ロースターは日々の掃除だけでなく、定期的なメンテナンスを行うのがおすすめです。
火災の件数は年々減少傾向にありますが、飲食店から出火した火災は増加傾向にあります。
飲食店での火災のうち約10%は、火の付いた油などが吸い込まれることによる火災と言われており、ダクト火災と発生のメカニズムは同じです。
無煙ロースターを使っていて火災が発生する多くの事例は、火の粉が吸い込まれ、ダクト内にある油を含んだ汚れに引火してしまうことが大半です。
他のパターンだと、壁や床下などに設置されたダクトから周囲の木材に熱が伝わり続け、木材の水分が抜けた後に炭化し、その後も熱が加え続けられることで木材から急に出火することがあります。
熱源が多くなる焼肉店だからこそ、無煙ロースターがきっかけとなる火災には気をつけていきたいですね。
火災というだけでも十分危険なものですが、ダクトで発生すると発生直後は目視で確認しづらいため、火災の発見が遅れてしまう恐れがあります。
つまり、ダクトから発生した火災を発見したときには、すでに火の手が建物全体に回っている可能性があるということです。
隣の建物と距離が近かったり、ビル内での火災であったりする場合は延焼を招くことになり、他の火災よりも気をつけなければいけない点といえるでしょう。
火災が広がれば広がるほど、損失や補償の金額は多くなり、命の危険も脅かされることになります。
無煙ロースターを小まめに掃除しているといくつもメリットがあることを知ってもらえたと思います。
防災や省エネ、衛生面などいろいろな面でメリットがありますが、特に気をつけなければいけないのは火災についてでしょう。
忙しい店舗では、隅々まで掃除を行き渡らせるのは大変だと思いますが、汚れを放置しておくことは、百害あって一利なしなので、小まめに掃除ができるサイクルを作るようにしてみてください。
行き届いたメンテナンスは無煙ロースターの寿命だけでなく、店舗自体も清潔に保ち長持ちさせる秘訣となるでしょう。
火災について気になった方はこちらもあわせて読んでみてほしいと思います。