ロースターで焼肉をするときに、炭火で焼くのかガス火で焼くのか、どちらの方がおいしく焼けるのか、比較される方が多いのではないでしょうか。
それぞれ性質が違うので、どちらの方がいいのか悩みますよね。
そこで今回は、それぞれの特徴に詳しく迫り、どの焼肉ロースターがいいか徹底的に比較していきます。
焼肉ロースター選びで迷っている方は自分に合ったものを見つける参考として、比較材料にしてみてください。
炭火がいいのか、ガス火がいいのか比較するときには、どういった肉の部位を焼くのかというところに着目するのも大事です。
部位に限ってお伝えすると、正肉といわれる枝肉から分割した状態の肉はガス火と鉄板の組み合わせ、ホルモンなどの内臓系は炭火と網の組み合わせがおすすめです。
ガス火は鉄板と組み合わせることで微妙な火加減をコントロールできますし、炭火は網と組み合わせることで炭の持つ遠赤外線効果や燻煙を上手に使うことができます。
より具体的に比較できるように、炭火とガス火の焼肉ロースターについて詳しく比較していきましょう。
炭を使った場合の特徴はいくつかあります。
順番に見ていきましょう。
炭の方がガスよりも2倍以上、遠赤外線の量が多いとされています。
ガスで焼くよりも高温で早く焼ける上に、遠赤外線の効果で中までしっかり火を通すことができます。
日本獣医畜産大学の発表によると、生肉に含まれるグルタミン酸を1とすると、ガスで焼いた場合は1.8倍、炭の場合は2.2倍にも増えることがわかっています。
炭の場合は網で焼くことが多いですが、その場合肉から滴り落ちた脂は炭に当たることで煙になります。
その煙が旨みや風味を肉に与えると言われています。
次に、ガスを使った場合の特徴をご紹介します。 焼肉ロースターを使う際は次のことを覚えておきましょう。
ガスの主成分はメタン、プロパン、ブタンなどありますが、どの場合も燃焼すると酸素と結合して水が生まれます。
これが水蒸気となり焼肉ロースターで焼いている食べ物がしっとり仕上がる傾向があります。
都市ガスやLPガスには事故防止のために臭いがつけられています。
本来は燃焼時に臭いは消えてしまいますが、中には臭いが気になる方もいます。
においに敏感な方は苦手意識を持つ場合もあるので少し注意が必要です。
ここまで炭火とガス火の特徴を比較してきましたが、実際に焼肉ロースターとして2つを比較するとどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
厚みがあり、火が通りにくい食材の場合、遠赤外線で中まで火を通しやすく火力も強い炭が活躍するでしょう。
火が通りやすいように薄くカットされた食材では炭火とガス火の優位性の差は少なくなります。
炭火式の焼肉ロースターでは、焼いた食材から落ちた脂が炭に当たることで煙が出て、その効果で食材が燻され風味が増すといわれているのが燻煙です。
この点についても煙が食材をおいしくすると安易に判断するのは気をつけましょう。
もちろんおいしくなる場合もありますが、煙の風味が肉の味わいを邪魔してしまう場合もあります。
燻煙効果を狙うのであれば、食材との相性や焼き上がりの味わいも考えておくと良いでしょう。
炭とガスの焼肉ロースターには様々な違いがありますが、焼く食材によって選ぶのがおすすめです。
食材を最もおいしく仕上げられる焼肉ロースターを選ぶことが大切です。
長所を伸ばした使い方をするために、それぞれの焼肉ロースターの上手な使い方を覚えておきましょう。
炭の特性を活かせるように網で焼くようにしましょう。
これによって炭の持つ火力や遠赤外線の効果を十分に発揮することができます。
この場合、薄くカットされた食材よりも、肉の塊や分厚い食材の方が炭の特性を利用した焼き方ができるでしょう。
特にホルモンなどの脂身が多い部位は、余分な脂を落とすことができるのでおいしく焼き上げることができます。
ガスの場合も網が主流ですが、鉄板(ロストル)を使う事もできます。
厚めの鉄板(ロストル)であれば温度は急激に下がらず、しっかりと焼くことができます。
そしてガス式焼肉ロースターの一番の強みは火力の調節が容易だということです。
これによって高温から中温、低温といった火加減を使った焼き方が上手にできます。
それぞれの特徴を比較してみると、どんな運用方法をするかで向いている焼肉ロースターが変わってきそうですね。
もう一度まとめると、炭火では火力や遠赤外線を利用した焼き方が向いており、ガス火では温度調節を上手に使う焼き方が向いているということです。